2009年12月19日土曜日

真実の裏側。





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●前回までのあらすじ。

ウソップの機転で窮地を切り抜けたルフィ海賊団。
なんとかバロックワークスの幹部らを退いたものの状況は悪化するばかり。
ちょうどその時、長い旅の末、ついにじゃがポックルと対面した13たち冒険者一行。
しかし予想以上の戦闘力の差になす術がなかった。
そんなとき偶然じゃがポックルの動きを止めた13。
それを見逃さなかった13の仲間、プリム三人が必殺技を放つ・・・!
俺は海賊王になる!
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第七話「驚愕!じゃがポックルの秘密!」



ボックス、シリンダー、スフィア三人の力を合わせた必殺技。
れをまともに受けてしまったじゃがポックルはもはや虫の息だった。

そして。
あまりに強大な威力にじゃがポックルと一緒に攻撃を受けてしまった13。
仲間の呼びかけも空しく、その命はあっけなく消えてしまったのだった・・・。






シリンダー”お前まで死んでどうするんだよ!畜生・・・!”

スフィア”少しの間だったけど、あなたと過ごした旅、とても有意義だったわ・・・。”

ボックス”俺があの時、攻撃の指示を出さなければこんなことに・・・。
 でもな13、俺たちはやった。伝説のじゃがポックルを倒したんだ・・・。”


プリムたちのすすり泣く声が辺りに響く。
それは本気の涙だった。


「人間」と「プリム」。

生まれ育った環境、立場、形、世界は違えどもその志は同じだった。
たとえ短くても冒険の中で過ごした時間は濃密なものだった。
セカンドライフの世界では町行く人に虐げられてきた13にとっても、それは何ものにも代えがたい時間。

それは全く別の種族の間に”絆”が芽生えた瞬間でもあった。



・・・
・・・・・
・・・・・・・・・・

サクサク「くくっ・・・・・」







サクサク「くくく・・・ふははははーーっ!」



!!?



ボックス”じゃがポックル!?まだ生きていたのか!”

サクサク「のん気なヤツラめ。本当の戦いはこれからだというのに。」


ぼろぼろの姿にも関わらず、じゃがポックルは笑みを浮かべている。
戦いに勝利したプリムの三人だが、その笑みには不気味なものを感じた。


シリンダー”負け惜しみはみっともないぞ。”

ックス”サクサク、といったな。王様の下へ連れて行く前に聞きたいことがある。
かつて君たちは人々から愛されるお菓子だったはず。
それがなぜ意志を持ち、僕たちを襲うようになったんだ??”

サクサク「ふん。何も知らないとは本当にめでたいヤツラだ。
教えてやろう。
『じゃがポックル』とは何かを・・・!」



サクサクはそういうと語りだした。
王様の時と同じようにきっと長話になるはずだ。

とりあえず、ウィキペディアと平行して改めて振り返るとしよう。



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先代じゃがポックル族は、大陸から来た人間を歓喜させるための単なるお土産品だった。
そう、観光客の舌を一時的に満たす為だけのただの嗜好品だった・・・。
自我を得る前、それから原材料だった前世のの記憶も薄っすらだが、ある。
貴様らが「じゃがいも」と呼んでいるちょうどその頃の記憶もだ。

初めは小さな工場の中にいた。
一緒に連れてこられた仲間は大勢いたが、その中から選抜された俺は別室に移された。
目の前で仲間が加工され、サクサクにされ、その過程を俺は黙ってみているしかなかった。





『じゃがポックル』

じゃがポックルは、カルビーが「ポテトファーム」のブランド名で製造している、じゃがいもを主材料とするスナック菓子である。
生のじゃがいもをスティック状にしてそのままフライしている。
正式な商品名は「じゃがポックル オホーツクの焼き塩味」。
名前の由来は、アイヌに伝わる「コロポックル」から。

●新千歳空港並びに北海道内の土産物店等で販売されている。
●時期によっては極端な品薄状態にあり、また一人当たりの購入数を制限していることが多い。
●一部販売店では入荷時間を公開しているが、入荷時間前に行列ができる状態らしい。

『参考: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 →こちら



それでも辛くは無かった。
代々、我々は人間の食文化の中で生き、選抜され、反映の道を辿ってきた。
その味には自信があったし、この星で一番繁栄している彼らの糧という安心があった。
この土地でのみ生きることでのプライドもあった。

だが・・・。

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ボックス、そしてシリンダー、スフィアは唾を飲み込む。
何が『じゃがポックル』をここまで追い立てたのだろうか。




時代は移り、傲慢な人間の心に変化は訪れた。
我々の繁殖を制限し、生きる場所さえ限定しただけでは飽き足らず、
さらに希少価値を高める為、うたい文句をこれ見よがしに宣伝する。
私利利欲の為に我々を「購入」する輩も増えた。

そこにあるのはもはや「庶民の気軽なお菓子」ではなく、
「金と暇を持て余した一部の愛好者の為の瞬間的な道楽嗜好品」に成り下がったのだ・・・!



●一部の店舗ではネット販売も行われている。
●人気につけこみ、抱き合わせ販売まがいの行為や定価の数倍価格での購入を持ちかける転売屋が出現しているという噂。

『参考: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』



サクサク「そんなときある男が現れた。
そいつは賢者カルビーと名乗り、我々じゃがポックルに命を与えてくれた。
それからだ!
新たな力を身につけた一部のじゃがポックルは、傲慢極まりない人間どもに復讐すべく立ち上がったのだ!」


・・・
・・・・・
・・・・・・・・・・



一方。
創造主”ナカミノヒト”は、13に乗せられたまま「じゃがポックル」購入の旅を続けていた。




ナカミノヒト「ダメだ13。やつの話を聞いてはいけない!ヤツは・・・いやヤツラは・・・!!!」


車のアクセルを力いっぱい踏み込み速度を上げる。
”ナカミノヒト”も彼らの秘密に気づいていたのだ。




じゃがポックルの過去。
身勝手な人間の世論に振り回されてきた忌まわしき過去が今明らかとなった。
ボックスら三人は言葉を失うだけだ。


サクサク「こんな話をして同情を誘うつもりはない。
それよりもっと面白い話をしてやろう。貴様らにとっては最悪な話だろうがな。」


じゃがポックル言葉を続けた。
息も絶え絶え、事切れるまで数分もないだろう。


サクサク「パッケージ写真を良く見ろ。右上だ。」

ボックス”・・・何!?”













サクサク「じゃがポックルは俺の他に二人いる。
そいつらは俺より格段に強い・・・!」



ボックス、シリンダー、スフィア”!!!!!!!!!!!!”





何ということだろうか!
13とボックスら、四人がやっとの思いで倒したじゃがポックル。
しかしそれ以上の敵が、それも二人もいるというのだ!

そして13も今やこの世にはいない。
絶望に打ちひしがれる三人のプリムはこの世界を救えるのだろうか!?

そして”ナカミノヒト”の行方は!??


To be continued.....



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次回予告: 第八話「集まれ!プリム戦士!」
今日の13的Xmasの愛言葉は!

『君の隣にいれる僕は世界で13番目に幸せ者だ。』

次回もお楽しみに!
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