2009年12月12日土曜日

物語は突然に。

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●プロローグ

13を愛してくれた人々に捧ぐ。
感謝をこめた今冬のプレゼンツ。

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第一話「復活!どうも13です!」



12月24日。夜。

聖夜と呼ばれるその夜は、街はどこもかしこも愛を語らう人たちで賑わっていた。
聖夜-クリスマス-は、聖人が誕生した記念日。
神が人間の姿で降り立った日であり、長い歴史の中でいつしか恋人たちが愛を語らう「愛の日」になった。





13「じんぐるべ~~、じんぐるべ~~。すぐど~なる~~。
怒鳴らないでください。ごめんなさい。
はぁあ~。年末というのに退屈だなぁ・・・。」


私の名はサーティーン。
通り名は様々だ。

ご存じない方の為に少しだけ説明しよう。

ひょんなことからセカンドライフの世界に降り立った13(サーティーン)。
過去の記憶はほとんど無く、その日暮らしをしながら失った記憶を探す日々。
数々の事件(イベント)に遭遇する場面も多かったが、けして芽が出ることは無かった。


紆余曲折があった中、探偵事務所「TDA(Thirteen detective agency)」を設立。





二ヵ月後、経営破綻。

それでもめげずにひっそり生き延びていたのであった。



13「Xmasだか何だか知らないけどみんないい気なもんだ。
俺なんか朝4時に起きて、ティッシュ配りのアルバイトだよ・・・。
何がXmasだ。何がLOVE(愛)だ・・・!!」


不機嫌な顔をして13は路上に唾を吐いた。
愚痴を言っても心が虚しくなるだけ。
空から舞い降りる雪がよけいに寂しく心に積もるのであった。

そんな想いを抱えながら帰宅する13は、シャワーを浴びる間もなくベッドに倒れこんだ。






ただ疲れたからではない。
まるで何かに誘われたかのように。


謎の声「Merry Christmas.Thirteen...」
13「・・・誰だ?」
謎の声「他人を羨んじゃいけないよ。人は誰だって愛されているのだから。
サーティーン。君だってそうさ。」

突然、頭の中に声が響いた。

13「馬鹿言っちゃぁいけない。俺はいつだって孤独さ。今日も明日も。
どこの誰か知らないが気休めはよしてくれ。」





謎の声「嗚呼、サーティーン。本当に記憶を無くしちゃったのだね。」

謎の声はは悲しげにそう呟いた。


謎の声「少しだけ記憶の糸を探る手助けをしてあげるよ。そして思い出してほしい。
君が担った使命を。僕らのことを。」
13「僕ら?使命?何のことを言っているんだ!?」
謎の声「これから君を別の世界に案内するね。」
13「おいおい、別の世界って・・・」
謎の声「今日はクリスマス。奇跡だって起こせる日なんだ。」
13「!?」

刹那。





13の周りが輝きだし、体が一瞬にして軽くなった。
腕も脚も力が入らない。。


謎の声「『じゃがポックル』を頼んだよ。」
13「じゃが・・・ポックル・・・?」


その瞬間、13の体は光に包まれたのであった。




・・・このお話は、謀略に嵌った哀れな男の物語である。




To be continued.....

 
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次回予告: 第二話「到着!おかしな家族とおかしな世界!」
今日の13的Xmasの愛言葉は!

『俺の13番目の夢、いま叶った気がする。』

次回もお楽しみに!
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